FUJIMOTO MASAYUKIさんから学ぶ
今回は、英国のモノ作りの素晴らしさや本物とは何か?について紹介されているFUJIMOTO MASAYUKIさんのYouTubeです。
この動画に登場しているM576は、UK製のExclusive Editionと思われ、今となってはかなり希少なモデルです。
デリケートな革が使われており、このようなスニーカーを20年に渡って楽しんでいるなんて、まさにリスペクトです!
FUJIMOTOさんのチャンネルでは、レンジローバーや革靴、時計など他にも様々なこだわりを知ることができますので、ぜひチェックしてみてください。
さてここからは、前回のU-yaさんの動画を観て長いあいだ履いていなかったスニーカーを取り出し、メンテナンスするまでの行動をまとめていきます。
行動から行動へのつなぎ目にはYouTubeがあり、リレーで言うところのバトンのような役割になってきました。
6年ぶりのニューバランス LM576
こちらです。
このスニーカーは、2013年後半に楽天市場で買ったことを記憶しており、1988年の誕生から25周年を記念したLimited Editionになります。
品番に付いている「LM」のLは、Limitedから来ています。
ところでこの写真を見て、妙にツヤツヤしていると思いませんか?
そうなんです、メンテナンスしたあとのものなんです。
当時、数回履いた程度なので汚れは少なかったのですが、レザーがパサパサしていてかわいそうな状態でした。
レザースニーカーをメンテナンス
まず、次のようなことを条件として作業に取り掛かりました。
- スムースレザー(水が浸透しにくいもの)に対して
- スニーカーらしく
- 手軽にできる
レザーの種類については特に重要で、これによってメンテナンスの手順や用品が変わってきます。
この条件を踏まえ、実際に行なったメンテナンス手順は以下のようになります。
- 汚れ、古い油を落とす
- 栄養を与え、艶を出す
- 防水、防汚を施す
それでは順番に見ていきましょう。
1. 汚れ、古い油を落とす
2.の栄養を与え、艶を出すために、その効果を高める準備段階です。汚くなったからガシガシ洗うのとは少しイメージが違います。
スキンケアに例えると、洗顔ではなくクレンジングに似た工程でしょうか。
クリームを塗る前に、汚れのほか、以前の手入れで付けたクリームや防水剤を取り除きます。
私は10年以上、M.モゥブレィのステインリムーバーを使っています。
水性タイプというのが特徴で、革にやさしく自然なすっぴん状態をつくり出してくれます。
こちらの公式ページでは、水分が染み込むことで「汚れが浮き立つ」とあるのですが、どちらかと言うと「皮革が柔らかくなり、細かい汚れも除去できる」という実感を持っています。
2. 栄養を与え、艶を出す
次はきれいな感じにする、ナチュラルメイクの工程です。
そこで登場するのがM.モゥブレィのシュークリームで、保革効果の高い乳化性という特徴を持っています。
油性のものは艶が出すぎることがあり、また扱いが意外と難しいため、スニーカーへの使用は避けたほうが良いと思います。
自然な艶を出したいと思っていたのでカラーはニュートラルを使い、薄く塗ったあとブラシで全体に馴染ませました。その後、シュークロスで軽く磨きました。
シューズ本来の色が薄くなってきて補色したい場合は、その色にあったカラーを選んでお手入れするのも一つの方法です。
3. 防水、防汚を施す
最後は、スキンケアで表すことが難しいコーティング作業です(マスク・・・?)。地面にじかに接するものだけに、この工程は外せません。
考えてみれば靴というのは土に汚れ、水に濡れ、なんとも大変な宿命を持って生まれてきているんですね。
3つの手順ですべて同じメーカーを使うことになるのですが、防水スプレーはM.モゥブレィのプロテクターアルファで決まりです。
この製品の公式ページを見てみると、MONOQLOという批評誌で2年連続BESTBUYを獲得したということです。
防水と撥水の利点を兼ね備え、炭酸ガスを使用している点が評価される要因だと思います。
これをアッパー全体に約30cm離して数回振りかけていきます。
この時、かけすぎないように注意してください。目安としては表面が軽く濡れる程度、と公式ページに記載があります。
私は最初かけすぎてしまい、ツヤ感がなくなってクリームを塗ったのか塗ってないのか分からない状態になりました・・・
あとは、風通しの良い日陰で30分程度乾かして終了になります。
シューケアは体験価値の一部
FUJIMOTOさんの動画と異なる点は、2.の最初にデリケートクリームを塗っていない点です。
これは特に透水性の高い皮革に有効なもので、ヌバックやソフトなスムースレザーに使うことが多いです。
6年のあいだ箱の中で眠っていたLM576、普通のスニーカーだと加水分解などで劣化している可能性が高かったのですが、何とか蘇りました。
これから時と場を選んで、どんどん履いていこうと思います。
シューズを購入する目的は、お洒落やアウトドアなど様々ですが、シューケアを怠ってしまうとそれらを心から愉しむことができません。
せっかく買ったのだから末長く大切に履いていかねば、と改めて気付かされる体験になりました。